いつか また どこかで

日記

2016.03.15(Tue)


日吉大社境内に登山口があり、奥宮まで約1キロの参道があります。
軽い気持ちで挑戦すると、予想以上にきつく、
ぜいぜい言いながら登り、中腹あたりで少し休憩しました。


琵琶湖を眺め、湖岸から吹く心地いい風を感じていると、
60代ぐらいのご婦人が登って来られ
「あっちが近江八幡で、・・・今日は曇っているから見えないけど、
いつもなら近江富士があっちのほうに見えて・・」
といった感じでいろいろ説明頂きました。


汗もひきましたので、御礼を言って先に進みました。
山頂を目指して一心不乱に登り続け


木造の1対の建物が現れた時、
やっと着いたんだと直感でわかり、安堵しました。
建物の放つ迫力に圧倒されながらも、
道なりに進み、階段を上がると・・・


高さ10メートル程ある巨石と対面しました。
その瞬間、有難い気持ちが一気に湧きあがり、
自然と手を合わし、頭を垂れ、この出逢いにただ感謝しました。


そして、お参りした後振り返ると・・・


琵琶湖が一望できた絶景に感動しながら立ちつくしていると、
先ほどのご婦人が到着されました。


「いつもなら、もっと早く登れるんだけど・・・
 そう一昨日、伏見稲荷でお山巡りしたからかしら?
 ちょっと疲れているのかも(笑)
 伏見稲荷は、ご存知?
 あれだけ人間の信仰心を強く感じるところは、初めてだったんだけど
 どうしてあんなに人間の信仰心が集まるのかしら?」
 とおっしゃられたので、


「そういわれれば、確かにそうすよね。
 昔からよく行っていたので、
 僕には当たり前になっていたのかもしれません。
 理由はわかりかねますが、
 人を掻き立てる何かがあそこにはあるのでしょう。
 こちらは対照的で、自然信仰そのままといいますか、
 当初の姿、環境の保存に努められていて、
 一花、一石にも神様を感じ取りやすく、素敵な場所ですね」
 そう返答したのをきっかけに、
ひとときの会話を楽しみました。



そして別れ際、
「いつか、また、どこかで!」
ご婦人は笑顔でおっしゃられました。
粋な別れの一言は、中年男の休日に彩りを添えてくれました。



左:三宮宮、右:牛尾宮