2つで1つ
探訪2013.11.12(Tue)
秋の特別拝観で、賀茂別雷神社(上賀茂神社)を訪れました。桧皮葺きの現場も
興味深かったですが、一番感心したのは、写真の細殿前にある2つの立砂のお話でした。
本殿より北北西に御祭神が降臨した円錐形の「神山」と呼ばれる山があり、これを
陰、陽それぞれの方向から象ったものが「立砂」で、頂に松葉を立てているのは、
神山の頂にある松の木に見立てているそうです。
向かって右が「陰」の方で 、静的で安定した偶数は陰の数と言われ、頂に2本松葉を
立てています。一方、動的、不安定な奇数は陽の数と言われ、左の「陽」の方には、
3本松葉を立てています。
陰も大事。陽も大事。相反する「陰」と「陽」の二つの気が互いに引き合い補う関係は
この立砂にも「美」を生みだし、すっかり魅了されてしまいました。
受け継がれるモノには、きっと、この2つの「気」が調和しているのでしょう。
賀茂別雷神社:http://www.kamigamojinja.jp/index.html