慈しむ心 (1)
現場から2015.07.07(Tue)
「ちゃんと私の事見てる?」
「私の事、全然わかってない」というのが
カップルや夫婦間の喧嘩でよくある理由だそうですが、
住宅を設計する上でも気をつけないといけない要因のひとつです。
以前お仕事をさせて頂いた方が病におかされ、約半年入院されました。
身体に障害も残り、日常生活をおくる上で、
手摺の取り付け等必要な工事がありました。
幸い、出入り口の大半は、車椅子でも通れる開口幅をとれていました。
今回は、私の出番はありませんでしたが、手摺の取付等介護改修工事を
どこに頼むのがいいかとご相談頂きました。
新しい業者さんより、以前の施工会社の方が下地の位置や建物のことを
わかっているので、いいのでは?とお伝えし、施工会社も決まりました。
手摺の取付位置等は、ご主人様の一時帰宅に合わせて、
ケアマネージャーさん、福祉用具相談員、施工会社の監督さんが
中心となって決められ、安心してお任せしました。
再びご主人様が一時帰宅された時、
歩行器や車椅子を使って日常生活をおくる上で不具合等を確認すると
お聞きしましたので、ご挨拶を兼ねて同席しました。
その時は、想像していたよりもお元気そうなお姿を拝見出来た事に
胸がいっぱいになり、安堵して帰りましたが、
帰り道、トイレの手摺が、ふと気になりました・・・(つづく)