幸せを願う心で (後編)

現場から

2016.08.30(Tue)

(前回の続きです)
「見積がどうしても上手くいかないんです・・・」
 とお疲れ気味の声で連絡を頂いた時、
「素朴な疑問なんですけど、直したら、
 お聞きしている家賃で本当に借りてもらえるんでしょうか?」
「いや、それは・・・でも知り合いの不動産屋さんは、そういうし・・・
 そういえば、息子にも同じ事を聞かれていました・・・」
「それなら、まずは別な不動産屋さんにも見てもらって、
 計画が成り立つかどうか意見を頂いたらいかがですか?」と提案し、
 後日、現場での打ち合わせに同席する約束をしました。
当日
「こういう家は中途半端に直してもダメです。
 まず、2500万円ぐらいかけて綺麗に直すんです。
 そして、月30万円前後の家賃をとって、
 ○○年ぐらいで工事費を改修できるように計画して・・・
 年金を受給されていても事業用資金でローンも組めますし・・・」
以前よりもスケールの大きい話をただただ聞き
まずは、今日の話をご家族でご相談される事を勧めました。
それから1か月ほど経ったある日
「知り合いの銀行にも聞いたんですけど・・
 貸家業は、入居者がいない時期もあるので、
 数軒持っておかないと、失敗するケースが多いと聞いたんです。
 息子たちにも相談したんですけど・・・借金が残っても嫌だし、
 売却した方が良いって言うんですけど、どう思います?」
電話ごしに、ご主人様の不安そうな感じも伝わってきました。
「その答えを家族で話し合って導き出された事は、本当に素晴らしいと思います。
 今までは購入時のいやな気持ちを振り切ろうとしているような、
 負けを取り戻そうとしている感じを受けましたが、
 安心感や売却へ向けての前向きな様子も伝わってきて、本当に良かったと思います。
 ここからは、信頼できる業者さんとタッグを組んで、
 焦らずご家族の希望のお値段で取引をする。
 それこそが、進むべき道であり、ご主人にとっての金メダルになると思います!」
「そう言ってもらえると、すっきりしました。
 途中、まぁいいか、えいや!で工事をやってしまおうかと思った時もありましたけど、
 やめておいて本当によかったです。
 いろいろ話を聞いてもらい、ありがとうございました。
 もし良い不動産屋さんがいらっしゃったら・・・」
後日、自分が一番信頼している不動産屋さんと顔合わせし、僕の役目は終わりました。
今週もお互いにとって、素晴らしい一週間になるといいですね!!