家族の色

現場から

2014.08.12(Tue)

長年お世話になっている方から、外装に関する御相談を頂きました。
お家は京都にありますが、御相談者は関東にお住まいで、
普段は御親戚の方が住みながら、お家の面倒を見ています。
築20年たち、外壁のクラックや汚れが目立つようになり
手遅れになる前にメンテナンスをしたいという内容だったので
懇意にしている工務店さんを紹介しました。
工務店さんから、御親戚の方が選ばれた外壁色を見せて頂きました。
白っぽい今風の明るい色で、御近所にある建築中の建物の外壁の色が
きれいだったので、選ばれたと聞きました。
色自体は奇麗な色だったので、問題はありませんでしたが、
本当にそれでいいのか?という疑問が湧きました。
それは、
数カ月おきに帰る生活では、家への愛着は少しずつ減っていく中、
遠方から帰ってきた時に、家の姿が見えた時の何とも言えない安心感が生まれるのか?
という疑問であり、
建てられた時の外壁色は、先立たれたお母様、奥様との思い出をつなぐ
『家族の色』だと思いましたので、変わり映えしませんが、
建築当初の色を薦めるように工務店さんにお伝えし、現場を進めて頂きました。
いつの日か、この色も色あせ、汚れていくことでしょう。
内部も少しずつ変わっていく中
外壁の色は、建築当初の名残として受け継いで頂けたらと思います。

もう少しで完成するみたいです。