手間と暇

ぼくのいえづくり

2017.05.09(Tue)

僕の仕事は、

新築や全改装といった規模の大きなものから、局所的な部分改修、

京町家の文化財的な価値の考察や耐震診断等多岐にわたります。

 

例えるなら

新築は長編小説、部分改修は短編小説、

そして調査・診断関係は、小論文といったところでしょうか。

 

小説と小論文の書き方は大きく異なります。

 

小論文は事実に基づいて、どのような評価を下すか

ありのままをしっかり見ることが大切になります。

 

小説は、お施主様一家の主人公が、

いかに心地よく暮らしていただくかが主になりますので

お施主様の立場・気持ちを量りながら、より良い物語が出来上がるよう

少しでも多く考えること、

そして考えた後は、一旦時間を置き、

また考えることにしています。

 

短編だから、簡単!長編は難しい・・・

短編だから一気に書き上げて終わり!ということもありません。

 

同じように手間と暇をしっかり掛ける。

そうすることで、出来上がった物への愛着も増し、

大切に使い続けて頂いているような気がします。

 

Y様 リビングにて

心地いい春の風が吹いていました。

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所