昔ながらのやり方で

ある1日

2017.10.24(Tue)

 

お施主様の若奥様が

スーパーで会った友達に、家いつできるんて聞かれたから

来春ぐらいかなって答えたんです。

そしたら、えーなんでそんなにかかるん?って聞かれて・・・

と笑いながらおっしゃられていると

 

お母様が、

うちは竹小舞編んで、荒壁をつけるところから

直してもらってるんやし、そら時間もかかる。

しろありに食われた柱の根継ぎもしてもらってるし、

そういったらえーやん。ええ仕事してくれたはるで!

前の工務店に昔ながらのやり方でやって!って言ったら、

「今頃そんなことやっているところはありませんよ」って言われて

新建材のボードやクロスやらで

離れをリフォームされたから、結露もひどいし、

はよ出来たけど、あれは失敗やわ・・・

 

元々の部分と新しく直した部分が

一軒の家として一体となることを望みますから

京町家を直すときは、昔ながらのやり方を採用します。

 

 

柱の根継ぎをして、小舞竹を編み、土に藁を混ぜて、壁を塗ります。

 

効率化、スピード化の時代の流れの中で

時代遅れといわれるかもしれませんが

京町家にとって

新しい製品や技術が、

必ずしも素晴らしいわけではないと思うから!

 

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所