参道をゆく  鞍馬寺の巻

神社

2018.02.06(Tue)

 

立春の日の朝に 

何かに突き動かされるように鞍馬寺に行く。

参道の山道には雪がまだ残り

滑らないよう慎重に一歩ずつ進み境内に辿り着く。

 

彼方より吹いてくる冷たい風を

ほほに受けながら

遠くの山々を

じーっとただ眺める

 

空は青く

太陽の光が、

天より優しく降り注ぐ

いつもより身近に感じる

空と太陽、そして大地

 

大きなものより与えられていた日々の恵み

大きなものに守られていた安心感

それらは、

自分も大きなものたちの一部であることを

思い出させた。

 

先の事に追われる日常の中で

大切な何かを忘れているような

どこか落ち着かない

漠然と感じていた恐れは

いつの間にか、消えていた。

 

 

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所