なにげない一日が

日々の暮らしの中で

2018.05.22(Tue)

 

裸足で土や芝の上を歩くと体の痛みを和らげる効果があると聞く。

右手首に数か月間痛みがあるのと、

なんとなくもやもやした気分を解消したいこともあり、

試してみることにする。

思い浮かんだのは、植物園の青々した芝生。

 

雨上がりの翌朝で風も強く、人は、そういない。

早速裸足になって、芝生の上に立つ。

昨晩の雨で少し湿った芝生とその奥から生暖かい大地のぬくもりが伝わってくる。

 

そう、いま、地球と繋がっている。

 

一足ずつ、足裏から伝わってくる

なんとも言えない心地いい感覚を確かめながら広場を2周した後、

ピクニックシートを敷き、腰を下ろす。

膝を曲げ足裏を地面につけて、仰向けに寝転がり、空を見る。

 

大きなものと繋がっているという安心感か?

知らない間に抑えていた不安や様々な想いが浮かび上がってきて

それぞれの想いと一対一で向き合う。

 

写生大会に来ていた小学生が、

「だるまさんこーろんだ」と大きな声を掛けながら遊び始めたのをきっかけに、

場所を変えて植物園を楽しむことにする。

移動する前に、再び広場を裸足で歩く。

小学生達が、ぱっと自分の動きを止めている列を邪魔しないように横切りながら、

怪しいおじさんと思われないように2周した。

 

痛みともやもやした気分は、いつの間にか消えていた。

 

 

跡形もなく、すーっと消えていくヒコーキ雲を眺めていると

なにげない今日という一日を愛おしく感じました。

 

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所