ある冬の朝

日々の暮らしの中で

2019.01.22(Tue)

 

土曜日の朝、北へ向かって自転車を漕ぐ。

御池、今出川、北大路と進むにつれて足の指先の冷え方は増し、

同時に空気も澄んでいくような気がする。

 

北山を越え、狐坂に差し掛かった時、

前方の高校生と同じように立ち漕ぎで超えていこうとするけれど、

途中であきらめ、自転車を押し、宝ヶ池経由で打ち合わせ先を目指す。

 

池の周りをスポーツクラブの男の子達が走り、

地元の人らしい方々が談笑しながら散歩していた。

近くにこういう場所があると、

もっと大らかな人間になれそうで少しうらやましく思う。

 

対岸に目をやると、池には山の稜線と国際会館が映っていた。

ピーンと張りつめた空気に包まれながら

岩倉は、やっぱり冬がいいんだなぁと思う。

市の中心部と比べると、夏は幾分涼しくて過ごしやすいけれど。

 

この心が澄んでいくような空気感を

大切に家に取り込めないかなぁと思いながら、再び自転車を漕ぐ。

訪問先のご家族を思い浮かべながら。

 

 

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所