求めていたものは 後編
セカンドライフ2020.10.15(Thu)
(前回のつづきです)
「本当に実現したいこと」と
「出来たらいいけど、出来なくてもいい」を
お施主様と共に改めて仕分けしながら、
工務店さんにも協力頂き、建築費用の削減に努めました。
また建築費以外にかかる仮住まいや引越し費用等についても
着工は決まっていませんでしたが、ある程度の工期を決め、
不動産会社や引越会社とお施主様で打ち合わせを始めて頂きました。
そして今回の工事で使えそうな補助金の検討等を行い、
ようやく着工を迎えました。
着工後は、週に1回現場でお会いして、
計画の確認や変更を加えながら進めていました。
そんなある日、2階の道路側の部屋で打ち合わせをしていると、
南側にある奥の部屋から廊下を通ってすーっと爽やかな南風が流れてきました。
「あぁいい風!前は階段で分断されていたからこの風はなかったよね!」
ご主人様に笑顔で話す奥様を見て、
これで良かったんだなぁと安堵しました。
人生の転機をきっかけに始められた家づくり。
長年我慢してこられた部分をより快適に修繕するのは勿論ですが、
この爽やかな風のように
ご家族に訪れた転機を後押ししてくれるような
新しい風を求められていたんじゃないかなと思います。
エピローグ
竣工して1年が経った今年、残暑見舞いが届きました。
「こちらも心地よく過ごしております」と。