手紙

ぼくのいえづくり

2021.09.08(Wed)

 

暑中見舞いのお返事の中に

白封筒のお手紙が届きました。

毎年暑中見舞いのお返事として頂くのですが

封筒の白さが封を開けるまで

少しの緊張感を漂わせます。

 

パソコンで縦書きされた文面のなかに

「建てて25年が経過しました。

 あっという間ですが、お陰様で建物は大丈夫で

今後もメンテしていけばと思っています。」

とありました。

 

ハウスメーカーの営業をしていた3年目に

お施主様とお知り合いになってお家を建てさせていただいた。

ご主人は電気関係のお仕事で理系、論理的で

奥様は控えめな方でいつもニコニコされていた。

 

営業職ではあったが、

法律調査やプラン作成は大好きで

「家づくりは3回経験しないと思い通りの家が建たない。

 そういうもんだよ」

と若い営業マンに諭すお客様もいたけれど

それをなんとか1回でクリアできるように

と自分なりの課題をもって

お施主様と将来の事を想像しながら

いろんな話をしながら家づくりに取り組んだ。

 

当時は今ほどリフォーム熱も高くなく

中途半端に直すぐらいなら、建て替える

という方が多かったように思う。

そして、住めなくなるほどの老朽化よりも

間取りや通風・採光の悪さや家族構成の変化に家が付いていけない

といった理由で建て替える方が大半だった。

 

お子様もご自宅から羽ばたかれて、ご夫婦の生活。

家づくりに終わりはないけれど

メンテナンスだけで住み続けられる見通しが付いたということは

家づくりに成功したんだなぁと素直に喜んだ。

 

 

 

#佐野泰彦建築研究所

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