ある画家の別荘 エピソード
古民家リノベーション2025.04.17(Thu)

「この壁をバーンとぶち抜いて、
ドーンとリビングを広くとりたいんです!」
お施主様はご要望を教えてくれましたが、
修繕や少しの改修のみにとどめた和室です。
希望に沿って形にすることができないのは誇ることではないけれど、
昭和30年代に京都の有名な数奇屋大工が建てた建物で、
この和室には、作り手の思いが色濃く出ていると僕は感じました。
60年近く守られてきた時間の流れとこれからの未来を考えた時、
お施主様の希望に沿ってこの和室を解体する勇気が、
僕には湧いてきませんでした。
“なんとかこのまま活かせないか“と考えました。
お庭からアプローチできる部屋なので、
レンタルスペースや仕事関係の応接室、友人との飲み会や昼寝等
日常から非日常的な幅広い使い方ができる点をご提案し、
保存活用頂くことになりました。
