ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~
ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~

居間着工前

ある画家の別荘  ~京都を彩る庭園と建物選定物~

居間着工前

ある画家の別荘 ~京都を彩る庭園と建物選定物~

京都市下京区・古民家リノベーション
設計~現場打ち合わせ期間:17か月

1960年に建てられたある画家の別荘をリノベーションしました。

本建物は木造平家建で数寄屋造りでしたが、素材の選び方や納まりから、作り手が従来の数寄屋造りに新しさを付け加える挑戦心を見て取れました。ご相談は、長年借家として使われてきた建物を息子様のためにリノベーションする計画です。家の外で靴を脱ぐ、玄関横の大きな浴室窓、居間と台所は長さ約5Mほどの暗い廊下で行き来する等住宅として使うには不便な点もありますが、修繕して住めないこともありません。お施主様は、建物の良さをそのままに、耐震性や断熱性の向上を要望され、息子様は、「内部をスケルトンにして、ガラッと変えたいんです。」とおっしゃられました。お二人に建物を案内頂くと、当初のまま修繕して文化財として登録する若しくは外装をそのままに中をガラッと変えるといった古民家の一般的な修繕手法は、そぐわないとその場でわかりました。これからの建物の在り方を考えた時、「もともとそうで在ったかのように直せないか」というアイデアが浮かびました。それは、各部屋の良さや構成をそのまま活かし、初めて訪れた人が、修繕内容に気づかないように新しさを付け加える計画です。新しさとは、現代の暮らしがより快適にすごせるように、スムーズな動線の整理です。玄関は屋内で靴を脱げるように位置を変え、新しい玄関と元々の中廊下を直接繋ぎ、廊下から水廻り、台所、居間へとそれぞれに行き来できるようにしました。また、中廊下には窓を設け、明かりと風を招き入れるようにしました。それに伴い、キッチン、浴室、便所、洗面を元々の柱割を活かして位置や並びを変えました。竣工後、以前借りられていたご家族がご覧になられました。

「「私たちが暮らしていた様子がちゃんも残っていて、それでいて使い勝手もいい。どなたが設計されたの?」そうおっしゃられたわよ」と奥様よりお聞きした時、私は安堵しました。