希望の小屋
希望の小屋
希望の小屋
希望の小屋

着工前

希望の小屋

京都市下京区・リノベーション
設計~現場打ち合わせ期間:5か月

京都市下京区の閑静な住宅地で、物置を改装し、脱衣室・浴室を創りました。

ご相談内容は、ご主人様が病に倒れられ、退院されてからの自宅での暮らしに関する事でした。 歩行器、車いすで移動し、お風呂はデイサービスを使う予定でしたが、夏の暑い日に、せめてシャワーをかけてあげたいので、シャワー室をつくってほしいとの事でした。寝室から1.5M程の屋外通路を挟んで物置として使われている小屋があり、そこを利用する計画でした。ある日、退院された時と比べるとご主人の表情や動きが少しずつ良くなっていることに気付きました。そこで、全てをバリアフリー・全介助にするのではなく、ご主人様が少しずつ回復しながら ご自身で出来る事を1つでも多く増やし、これからもお元気に暮らして頂く事を主題とし、計画しました。竣工して45日経ったある日、「主人はもう2回もお風呂に入ってるんですよ!私と娘で介助して!!自分でもこんな感じで洗って・・・」奥様からお聞きした時、ホッとしました。

それから3週間ほどたったある日、「お父さん、お母さんの介助だけでお風呂にはいれるようになって、毎日、お風呂に入っています!!」とお嬢様よりお聞きしました。少しずつ、自身で出来る事が増えていく喜び それはご自身の生きる活力になるだけではなく、ご家族にとってどれだけ嬉しいことでしょう。

物置としてしか使われていなかった小屋も、家族に希望を与える新たな役割を担い、以前より、どっしり立っている気がしました。