備えあれば 憂いなし
備えあれば 憂いなし
備えあれば 憂いなし
備えあれば 憂いなし
備えあれば 憂いなし

備えあれば 憂いなし

京都市南区
古民家リノベーション
設計現場打ち合わせ期間 6か月

南区に建つ京町家を改修しました。

お施主様は85才で、ご要望は「はなれて暮らす2つ上のお姉様が、万一京都の病院に通うことになった時に、実家で住めるようにしておきたい」とのことでした。
ご実家は、お施主様のご自宅と別棟ですが、渡り廊下で行き来出来ました。

具体的な予定は未定でしたが、不安を安心感へ変える備えは、お施主様が日々の暮らしを快活に過ごす上で、大切な事と感じました。
また、今回の修繕は、お母様が苦労されて手に入れたご実家で培われた時間に次世代に向けてのメッセージをのせる良い機会だとも考えました。

古くなった電気配線や給排水管の交換、ダイニングの床面の修繕等、『安全にお住まい頂くこと』を念頭に計画しました。
また、長年培われた実家らしさを活かすように、大和天井や真壁造りの伝統的な意匠、使い慣れた台所や食器棚、家財道具は、再利用しました。台所の内装は白を基調としたのは、元々の空間と今回の改修した部分との対比により、お施主様やお姉様の心持ちに明日への希望が膨らむことを期待しています。

竣工後、お施主様も新しくなったダイニングキッチンで食事をする時もあるそうです。
不安な気持ちと向き合い、備えた結果、新たな楽しみと出会えたのでしょう。