セカンドリビングのある家  自分達らしい暮らし
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セカンドリビングのある家  自分達らしい暮らし

京都市左京区・リノベーション
設計~現場打ち合わせ期間:6か月

京都市左京区の閑静な住宅地にある中古住宅をリノベーションしました。

お施主様は、家族仲睦まじく過ごす時間、1才にならないお子様が、巣立っていかれるまでの時間を大切にすごしたいという思いで中古住宅を購入されました。物件のお引渡し前に、私もお施主様に同行しました。帰り道、奥様の表情が少し暗く、訳をお聞きすると「思っていたよりもリビングが暗くて、自分達のイメージした暮らしが難しそう・・・失敗したのかなぁ」と少し落ち込まれていました。建物は、延べ面積47坪ある5LDKの間取りで、将来ご両親と同居することを考慮しても、私には広すぎると感じていました。また、個室が多く、閉鎖的な雰囲気が、ご家族のつながりを育む障害にならないかも気になりました。

私は、『家族の絆を育む開放的な空間』をテーマに、設計に取り組みました。
空間構成で大きく変えたのは、リビング上部にある洋室1室を吹き抜けにしたことです。部屋数が多すぎると当初より感じており、その広さと心の豊かさにつながりがないと判断したからです。吹き抜けの2階南壁面に大きなFIX窓を設け、1階のリビングに光と解放感を与えました。吹抜に面した2階の1室は、奥様が幼少期から大切に読まれてきた絵本や本が並ぶ『家族図書館』の要素やご主人様の趣味や作業スペース、そしてお子様の遊び場・・・1階のリビングよりもご家族の世界観が濃くあらわれる『ひみつ基地』のような場です。それにふさわしい空間として、天井を解体して木の小屋組をあらわし、新しく設けた小窓をリズミカルに並べ、遊び心のある開放的な空間としました。1面のみ羽目板張りにしたのは、時を重ねて色づいていく羽目板の表情が、ご家族の成長や過ごした時間の証になることを期待してのことです。その羽目板の壁は、建物の2階東から西端まで、(リビング上部の壁まで)続いています。1階リビングでは、見上げて時の流れを味わうことが出来ます。また、吹き抜けに面して室内窓を設け、1階にいる家族の気配が、風に乗って自然と伝わるようにしました。

竣工して数年経つと、この窓から「ママ、ミルクー!」とお嬢様が声を掛けるようになったそう。