Second Base
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【着工前】2階

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【着工前】3階

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京都市東山区/鉄骨ALC造リノベーション
設計現場打ち合わせ期間:13か月

東山区で鉄骨ALC造3階建のリノベーションを行いました。

1980年代に建てられた店舗併用住宅でした。建物は道路側間口2.5M、奥間口2.1M、奥行10.5Mの台形で、東向きに建っていました。その内、間口1Mほどは1階から3階まで一直線に進む階段に占められていて、階段は壁に囲まれ閉鎖的でした。本建物両隣は隙間なく建て込んでいましたが、道路から奥への風の抜けは良く、また3階からは東山の稜線が見え、眺めが良いなぁと感じたのが建物への僕の第一印象でした。お施主様はここから徒歩10分程度の場所にお住まいでしたが、ご家族も多く、手狭であったので、この建物を購入することに決めたそうです。

家族の拠点が増える一方、仲睦まじい家族の距離感が変わることへの不安が僕の中にはありました。往来が苦にならない新しい拠点に必要なものとして、自宅では味わえない静けさやゆとりのある非日常感を思いつきました。「狭いところ、暗いところがちょっと苦手」とお施主様よりお聞きしましたので、階段を囲う壁や居室の天井等物理的な制約を減らし、より開放感が増すことを心掛けました。水廻りは、廊下を利用してキッチンと洗面所を配し、便所、浴室は仕切られたワンルームとし、浴室から奥のテラスへ行ける動線、東西の風の道を残しました。竣工後訪れると、「おかげさまで快適です」と笑顔で応えられたお施主様は満足されているご様子で、僕の当初の不安はご家族をより良いステージへ導く拠点になる予感へと変わり、安堵しました。